内容説明
近代日本の資本主義成立に果たした地方資産家の役割とは。事業家・企業家・投資家として財や資金の循環を担った地方資産家たちの姿を経済統計や各社の決算書類、家内文書などの膨大な資料をもとに描き出し、成立期日本の資本主義社会が「資産家資本主義」と言える性格を持っていたことを実証的に解明する。
目次
近代日本の資本主義
第1部 関西地域の会社設立と地方資産家(近代大阪金融市場と銀行資産家―逸身佐兵衛・佐一郎家を事例として;奈良県林業資産家と産地銀行―永田藤兵衛家を事例として;大阪府商業資産家の銀行借入と株式投資―廣海惣太郎家を事例として)
第2部 東海地域の会社設立と地方資産家(近代名古屋における会社設立と有力資産家―鈴木〓兵衛家を事例として;近代名古屋における肥料商の事業展開―高松定一家を事例として;愛知県知多郡における会社設立と地方事業家―小栗三郎家を事例として)
第3部 関東・東北地域の会社設立と地方資産家(近代東京醤油市場の展開と醸造家―高梨仁三郎店を事例として;千葉県醸造資産家と産地銀行―高梨兵左衛門家を事例として;青森県銀行資産家と地域金融市場―野村治三郎家を事例として)
総括と展望
著者等紹介
中西聡[ナカニシサトル]
1962年愛知県生まれ。1993年東京大学大学院経済学研究科第2種博士課程単位取得退学。博士(経済学)、東京大学社会科学研究所助手、北海道大学経済学部助教授、名古屋大学経済学部助教授、名古屋大学大学院経済学研究科教授などを経て、慶應義塾大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
▼近代日本の資本主義成立に果たした地方資産家の役割とは
事業家・企業家・投資家として財や資金の循環を担った地方資産家たちの姿を
経済統計や各社の決算書類、家内文書などの膨大な資料をもとに描き出し、
成立期日本の資本主義社会が「資産家資本主義」と言える性格を持っていたことを実証的に解明する。