内容説明
財政赤字のもとでの交通社会資本の抜本的な再整備に、2011年PFI法改正の成果をいかに取り入れるか。経済理論に基づく基礎知識から、日本の現状と課題、イギリスとアジアの状況と事例紹介、国際研究動向まで、理論に基づく実務を意識して解説。
目次
交通社会資本と民間活力
第1部 「PPP/PFIの経済学」入門(市場と組織の経済学―取引費用と範囲の経済;公共の経済学―契約の失敗と政府の失敗;情報の経済学―不完備契約と情報の非対称性)
第2部 日本の現状と制度・政策課題(日本におけるPFI制度の歴史と現状;所有形態と資金調達コスト―PFI・財投・民営化;ファイナンス・スキームの選択―民営化関連法とPFI法;日本のPPP/PFI制度活用の課題と方向性)
第3部 イギリスの代表事例と実施スキーム(イギリスのPPP/PFIの動向とその特徴)
第4部 アジアの代表事例と実施スキーム(アジアのPPP/PFIの動向とその特徴)
第5部 PPP/PFIをめぐる国際研究動向(世界のPPP/PFIの実施状況;PPP/PFIの成功要因・評価方法の研究動向;PFI入札過程におけるVFM変化要因分析)
運輸・交通インフラにおける民力活用の展望
著者等紹介
山内弘隆[ヤマウチヒロタカ]
一橋大学大学院商学研究科教授。1985年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。中京大学商学部専任講師、同経済学部専任講師、一橋大学商学部助教授を経て、1998年より現職。2005〜2008年一橋大学大学院商学研究科研究科長兼商学部長。現在、財務省財政制度等審議会委員、総務省情報通信審議会委員、経済産業省調達価格等算定委員会委員、国土交通省交通政策審議会臨時委員を務める。専門は、ビジネス・エコノミクス、ネットワーク経済学、交通経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
運輸・交通分野におけるPFI(公共施設の建設、維持管理、運営等を民間の力を活用して行う手法)・PPP(官民協働で実施/提供する政策、公共サービス等)の理論的特徴を確認し、海外事例を紹介しながら、日本の政策課題に対し具