出版社内容情報
かつてこれほど尖った臨床研究入門書があっただろうか!??
「思考停止状態に陥っていないか?」「共著問題で論文がお蔵入り?」「臨床研究に統計は重要じゃない?」
数多くの臨床研究をサポートしてきた気鋭の独立系臨床研究家が放つ、渾身の問題作! 臨床研究を立ち上げて、論文作成・アクセプトまでを最速最短で完遂するためにはどうすればよいか、その極意を説く。
本多通孝教授(福島県立医科大学低侵襲腫瘍制御学講座)絶賛!!
本書は、数多くの臨床研究をサポートしてきた気鋭の独立系臨床研究家、原 正彦先生による衝撃の指南書です。卒後3 年目から15年目くらいのいわゆる若手臨床医が日々漠然と不安に思っていることを「ここまで言うか!?」というノリで切り込んでいます。
ともすれば津波のように押し寄せる日々の業務の中で右往左往してしまいがちな若手医師にとって本書は一筋の光明となるでしょう。真摯な姿勢で臨床や研究に向き合ってきた著者の医師人生を反映した素晴らしい技法が豊富に紹介されており、テクニックにとどまらない臨床研究の本質を見つめなおす「とっておき」の一冊になるのではないかと思います。
著者
原 正彦(はら まさひこ)
日本臨床研究学会 代表理事
2005年 島根大学医学部医学科卒業。神戸赤十字病院で初期研修、大阪労災病院で後期研修を行い大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学で学位取得。その後大阪大学医学部附属病院未来医療開発部 特任研究員を経て2016年より日本臨床研究学会代表理事。American Heart Association、American College of Cardiologyで若手研究員奨励賞を3年連続受賞する等、日本のデータを使って世界で勝負してきた知識と経験を活かし数多くの臨床研究をサポート。臨床医の経験に基づく超現場重視型臨床研究の支援に情熱を注ぎ、2017年は査読英文誌に18編の研究結果を報告。
第1講 最速最短の極意(1) 臨床研究を行う理由、英語論文で発表する理由
1.1 自己紹介
1.2 守破離(しゅはり)の破を目指す
1.3 日本の現状と課題 アカデミックヒエラルキーと出る杭が打たれる慣習
1.4 臨床医のキャリア形成 座学で終わらない、エビデンスを理解するために
第2講 最速最短の極意(2) 臨床研究に必要なマインドセット
2.1 多くの人は思考停止している サーカスの象が逃げない理由
2.2 行動力の必要性 減点マインドから加点マインドへ
2.3 自己投資の必要性
2.4 謙虚さと思慮深さの必要性
2.5 一人でやりぬく覚悟を持つ 目標を宣言する
2.6 能動的に情報収集する能力を獲得する
第3講 最速最短の極意(3) メンターを見つける
3.1 On the Job Trainingが理想的
3.2 適切なメンターとは 教育者に共通のマインドを知る
3.3 メンターと上手く付き合うために
第4講 最速最短の極意(4) 研究課題を設定する
4.1 研究課題を書き出す
4.2 研究課題は自分が興味のある分野に絞る ガラパゴス日本
4.3 3つ種を蒔いて1つ収穫するイメージ
第5講 最速最短の極意(5) 研究をデザインする
5.1 PICO/PECOを意識する
5.2 FINERを知る 大事なのはFとR
5.3 おススメは2群比較の後ろ向き観察研究 30例が目安
5.4 アウトカムの設定に際して 気を付けるべき事項
5.5 エビデンスピラミッドを理解したうえでRCT至上主義から脱却する
5.6 倫理審査を通す
5.7 BLUE OCEANで世界を狙う
第6講 最速最短の極意(6) 統計の知識を手に入れる
6.1 医学統計が一番のネックと思い込んでいる人が多すぎる(これは間違い)
6.2 医学統計あるある落とし穴(1) 理論を学ぶ vs やり方を学ぶ
6.3 医学統計あるある落とし穴(2) 正しいやり方 vs 相手を説得する手段
6.4 無料の統計ソフトで十分 RやEZRについて
6.5 傾向スコアマッチングを知る
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