内容説明
「総力戦」といわれる第一次世界大戦を「武器を持たない兵士」としての民間人が、どの様に受け止め、如何に感じ、そして生き抜いていったのか?
目次
序論 「総力戦」と民間人
第1部 第一次世界大戦期(第一次世界大戦の空襲とドイツの民間防空―家郷(Heimat)と防衛(Schutz)との溶け合い、そして「武器を持たない兵士」の出現
ドイツ民衆は第一次世界大戦を「耐え抜い(durchhalten)」たのか―「戦争文化(culture de guerre)」・「耐え抜く(durchhalten)」・「耐える(aushalten)」についての試論
第一次世界大戦における兵士の傷病と医師―ドイツの事例から
戦場となったマズーレン―住民の戦争体験と「タンネンベルク」の相克
第一次世界大戦時イタリアの軍服製造と女性労働)
第2部 戦後期(ソヴィエト・ロシアにおける「人民の武装」―全般的軍事教練と特別任命部隊;「境界地域」の創出と暴力の独占―ブルゲンラント(西ハンガリー)における「国民自決」(一九一八‐一九二一年)
ドイツ義勇軍経験とナチズム運動―ヴァイマル中期における「独立ナチ党」の結成と解体をめぐって
日本陸軍と国民・社会との協働―昭和初年の防空演習への道のり
映画の中の世界大戦―戦争文化と「適応」をめぐって)
著者等紹介
鍋谷郁太郎[ナベタニイクタロウ]
東海大学文学部教授。1957年生まれ。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)