内容説明
「視野の隅に佇む黒い人影に対する恐怖は、その人の内側に確実に存在している。ぼくはその時体験者が感じた恐怖に、不思議な感覚に、興味があるのだ」―こう語る著者のまわりに、今回も“怪談”が続々と集まってきた…。恐怖と奇妙な感覚が織りなす、霊現象から不思議な体験談まで、全十一章の怪異のバリエーション。三たび迫りくる実録怪談集。
目次
第1章 モノにまつわる話
第2章 日常に潜む
第3章 路上の怪
第4章 人の棲む場所
第5章 家族
第6章 今も残る「昔話」
第7章 山の話
第8章 墓場に棲むモノ
第9章 浮遊するモノ
第10章 不思議な話
第11章 連鎖
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業後、岩手県内の中学校美術教師となる。2000年6月、『エンデュミオン エンデュミオン』(ハルキ・ノベルス刊)で作家デビュー。長篇SF『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞