内容説明
十三世紀の天台密教の学僧・仙覚は、『萬葉集』の研究に画期をもたらした。本書は、仙覚が『萬葉集註釈』において言及した萬葉集歌・題詞・前置漢文・漢文序・書簡文・左注などを可能な限り採取し、主要四本における所在位置を示す。また、一音に意味を認めると同時に、ことばの相互関係を重視する仙覚の解釈の方法に沿って被注語句一覧を実験的に作成し、それらを五十音順に配列して所在位置を示す。
目次
1 仙覚『萬葉集註釈』被注萬葉集歌一覧(付 中世萬葉集古注釈書における萬葉集歌引用状況)
2 仙覚『萬葉集註釈』被注語句索引
著者等紹介
小松靖彦[コマツヤスヒコ]
旧姓、小川。1961年栃木県生まれ。1985年東京大学文学部卒業。1992年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。国文学研究資料館研究情報部、和光大学人文学部文学科、日本女子大学文学部日本文学科を経て、青山学院大学文学部日本文学科教授。博士(文学)。専攻は日本上代文学(萬葉集および萬葉学史)、書物学(主に中国文化圏の巻子本)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)