内容説明
「あさかやまの歌」の発見者が、「歌木簡」の多彩な姿を追究。近年『万葉集』と同じ歌が書かれた木簡があいついでみつかり、驚きとともに注目されている。これを機に、筆者は、歌を書くための「歌木簡」という新タイプの木簡の存在を提唱した。これを全国で調査し、性格・機能、歌との関係、歌の流布、『万葉集』との関係を考える。
目次
はじめに 「歌木簡」へのこだわり
1 「歌木簡」との遭遇(「あさかやまの歌」発見の瞬間;「はるくさ木簡」の衝撃)
2 「歌木簡」を求めて(「歌木簡」観察の旅;観察の旅はつづく;「歌木簡」を分かつ)
3 「あさかやま木簡」に迫る(「あさかやま木簡」の観察;「あさかやま木簡」から考える;「あさかやま木簡」と「歌木簡」)
おわりに やり残したこと
著者等紹介
栄原永遠男[サカエハラトワオ]
1946年(昭和21)東京に生まれ、まもなく大阪にうつる。1969年(昭和44)京都大学文学部卒業。1974年(昭和49)京都大学大学院文学研究科単位取得退学。追手門学院大学をへて大阪市立大学大学院文学研究科教授。京都大学博士(文学)、第16回角川源義賞(国史学部門)受賞。現在、大阪市立大学名誉教授・特任教授。木簡学会会長、出土銭貨研究会会長、正倉院文書研究会代表。専攻、日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)