内容説明
マネーと企業の時代からデータと人々の時代へ。変わるのは、資本主義そのものだ。資本や企業ではなく、人間に力を与え、人間同士がこれまで以上に効果的に協力できるようなデータリッチ市場は大いに可能性がある。データ主体の市場の成否は、どう設計するかにかかっている。運用のルールも重要だ。設計にあたって最も重要なポイントは、市場を集中化(独占)の餌食にさせないことである。
目次
1 資本主義の再起動―貨幣からデータへ、変化は社会のすべてへ
2 人間と調整―分権型の“市場”VS集権型の“企業”
3 市場と貨幣―貨幣はどのように情報を運んできたか
4 データリッチ市場―貨幣からの脱却
5 企業と統制―集権型組織の終わり
6 企業の未来―二つの選択
7 資本の凋落―金融資本主義からデータ資本主義へ
8 フィードバック効果―独占をいかに防ぐか
9 仕事を要素に分割せよ―ベーシックインカムとデータ納税
10 人間の選択―未来をつくるのは誰か
著者等紹介
マイヤー=ショーンベルガー,ビクター[マイヤーショーンベルガー,ビクター] [Mayer‐Sch¨onberger,Viktor]
オックスフォード大学オックスフォード・インターネット研究所教授(専門はインターネットのガバナンスと規制)。ハーバード大学ケネディスクールを経て現職。ネットワーク化された経済における情報の役割が研究テーマ。この分野のビッグデータの第一人者として知られ、『ビッグデータの正体―情報の産業革命が世界のすべてを変える』(講談社、ケネス・クキエとの共著)は世界的なベストセラーとなった。『Delete(デリート―忘却の美学)』(2009年、マクルーハン賞他受賞)では「忘れられる権利」という概念を提唱、法曹界、メディアで高い評価をえる。セキュリティソフトの開発など、ソフトウェア系スタートアップの起業家としての業績も多い。2014年、ワールドテクノロジーアワード・法律部門受賞。マイクロソフトや世界経済フォーラムなど、多数の企業や団体の経営諮問委員を務める
ランジ,トーマス[ランジ,トーマス] [Ramge,Thomas]
作家・ジャーナリスト。ドイツのビジネス誌『brand eins』特派員。『エコノミスト』のビジネス部門で、テクノロジーとイノベーション、企業の社会的責任(CSR)等、寄稿多数
斎藤栄一郎[サイトウエイイチロウ]
翻訳家・ライター。山梨県生まれ。早稲田大学卒。ビジネス・技術関連の翻訳のほか、ビジネス誌への寄稿多数。近年は世界各地に滞在しながら仕事をする「旅する翻訳家」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
貨幣・大企業・金融の時代が終わる。変わるのは資本主義そのものだ。
ビッグデータ時代の到来により市場は根本的な変革を迎えている。アルゴリズムが人に代わり膨大な情報を参照することで最適に近い取引を実現する未来が近づいている。人間の判断による制約が取払われた新しい市場とはどんなものか、現金・銀行・大企業はいかにして時代遅れになり、雇用や暮しはどう変わるのか。情報が市場を動かす新しい資本主義の姿をビッグデータの第一人者が描き出す新時代へのロードマップ。