内容説明
戦争と平和のなかの混沌。戦争をしない、させない。人を殺さない、武器をとらない。戦争に対峙する精神を再考し、歴史の苦悶を「現在」の閉塞状況に接続させながら、植民地主義暴力を衝く思想を!
目次
1章 ウクライナで燃えあがった戦火とその後―いま、世界認識上のさまざまな問題点が浮かび出る(板垣雄三)
2章 グローバル・サウスの潜勢力とグローバリゼィションの〓末―非道の暴力=植民地主義に抗する世界地図を描くために(佐藤幸男)
3章 暴力の人類前史の終りと社会解放に向けて(小倉利丸)
4章 今日のガザは明日の沖縄(豊下楢彦)
5章 まっとうな「狂気の声」―「正義の奇跡的到来」を希求する「理想への執念」(親川裕子)
6章 「台湾有事」と沖縄の人びとの安全保障(星野英一)
7章 東アジアにおける琉球独立―韓国の「平和線」をヒントにして(松島泰勝)
8章 屋良朝陳の沖縄構想が示す価値の反転と「へこたれなさ」―「琉球人の立場」と『巴旗乃曙』の分析から(上地聡子)
9章 東アジア民際交流が切り結ぶ世界―東アジア市民社会の政治・文化的基盤についての考察(野口真広)
10章 沖縄県のアジアにおける地域外交戦略と平和(小松寛)
11章 東アジアにおける平和連帯と地域協力の模索―済州と沖縄を中心に(石珠熙)
あとがきにかえて 安全保障の脱植民地化をめざして(佐藤幸男)
著者等紹介
佐藤幸男[サトウユキオ]
1948年東京生まれ、明治大学政治経済学部卒、明治大学大学院政治経済学研究科修了。広島大学(平和科学研究センター)講師、富山大学教育学部教授、富山大学大学院芸術文化研究科教授。富山大学理事・副学長を歴任。富山大学名誉教授(副学長)、現在は早稲田大学総合学術研究機構平和学研究所招請研究員ならびに広島大学平和センター客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)