内容説明
我が身を「埋もれ木」と嘆じた武将は、老いの身に発した一念によって、武士政権の誕生に重要な役割を果たした。歴史と文学の世界における頼政を焦点に、歴史の中で物語を考え、物語を通して歴史を考える新たな試み。
目次
序 何故、頼政か
1 源頼政の系譜と物語世界
2 実在の人物としての頼政を辿る
3 平氏討滅の挙兵(1)―以仁王とその周辺
4 平氏討滅の挙兵(2)―頼政蹶起
5 謀反の発覚と官軍の追討
6 三井寺離脱から高倉宮・頼政の最期
著者等紹介
栃木孝惟[トチギヨシタダ]
1935年東京都に生まれる。現在、千葉大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
我が身を「埋もれ木」と嘆じた武将はその嘆きにも拘わらず、老いの身に発した一念によって、鎌倉武士政権の誕生に重要な役割を果たした。『平家物語』の記述を中心に、歴史と文学の世界における頼政の生の軌跡を明らかにする。以仁王の消息を含め、転換期の日本国家の推移を追いつつ、歴史の中で物語を考え、物語を通して歴史を考える新しい試み。