内容説明
1990年からの三十年間、グローバルコスト競争等により国内の産業構造が大きく変わった時期に、製造業における生産現場は生き残りをかけてどのように行動してきたのか。単なる「企業」という視点だけでは捉えられない、執拗な観察と緻密な資料で迫る注目の現場史。
目次
なぜ我々は「現場史・工場史」を提案するのか
第1部 現場史・工場史とは何か(社会科学における現場概念と現場史・工場史の可能性;「現場アーカイブズ」構築の可能性)
第2部 「ポスト冷戦期」の工場史・現場史(ソニー美濃加茂―危機を乗り越え進化を続けた強靭な現場とその閉鎖;富士ゼロックスマニュファクチュアリング新潟事業所―変わる親会社、変わらぬ能力構築;NECパーソナルコンピュータ米沢事業場―疎開工場からグローバル企業へ生き残りをかけた能力構築史;バイエル薬品滋賀工場―多国籍企業ローカル工場の存続努力;芝浦機械沼津工場―機能集結工場による製品・技術開発と事業・生産体制再編)
「工場史」の意義と可能性
著者等紹介
藤本隆宏[フジモトタカヒロ]
早稲田大学研究院教授、ビジネス・ファイナンス研究センター上級研究員。東京大学名誉教授。(一社)ものづくり改善ネットワーク代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
1990年からの三十年間,円高等により国内の産業構造が大きく変わった時期に,製造業における生産現場は生き残りをかけてどのように行動してきたのか。単なる「企業」という視点だけでは捉えられない,執拗な観察と緻密な資料で迫る注目の現場史。