ゾルゲ工作と日独ソ関係―資料で読む第二次世界大戦前史

著者:富田 武【著】
出版社:山川出版社(千代田区)

商品説明

内容説明

「スパイ物語」から「史実の地平」へ。日独伊三国同盟、第二次世界大戦、独ソ戦―ソ連の諜報員として日本に滞在したゾルゲの果たした歴史的な役割から、戦前の各国が試みた情報戦の実態を明らかにする。ゾルゲの報告書など、貴重なロシア語資料の邦訳を多数収録!



目次

1章 満洲事変と旧ソ関係(五カ年計画とソ連の情勢認識;日本軍部の対ソ政策;ソ連軍の軍備強化・近代化)
2章 ヒトラー政権と日独協力の実現(集団安保外交と人民戦線;スペイン戦争への独ソ介入;日独防共協定へ)
3章 日ソ間諜報戦と赤軍粛清(満洲における諜報戦;ゾルゲ諜報団の活動;ソ連軍首脳部の粛清)
4章 独ソ開戦・日本の北進をめぐる攻防(張鼓峰事件とノモンハン戦争;独ソ不可侵条約と三国同盟;日本の南進決定と諜報団壊滅)



著者等紹介

富田武[トミタタケシ]
1945年生まれ。東京大学法学部卒業。成蹊大学名誉教授。専門はロシア・ソ連政治史、日ソ関係史、シベリア抑留(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

ソ連崩壊後の情報公開により、資料の公開が進むなか、ゾルゲ関連の資料も近年、新たに公開されてきている。
そこで、ロシア政治史の第一人者である著者が、日本人女性とのロマンス的な視点で描かれることが多いゾルゲについて、ソ連の政治史・軍事史、対日関係の動向とゾルゲの活動を結びつける。今注目の日ソ関係史のさらなる理解とともに、現代の日ロ関係を読み解く糸口を探る。
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〈目次〉
序言 本書の研究史上の意義
1章 満洲事変と日ソ関係
1 五カ年計画とソ連の情勢認識
   計画達成・重工業化の優先/対ソ戦争警戒の外交政策/駐日大使館と日本の親ソ派
2 日本軍部の対ソ政策
   満洲事変と「満洲国」建国/対ソ戦争の構想/中東鉄道をめぐる攻防
3 ソ連の軍備強化・近代化
   ソ連軍の五カ年計画/独ソ軍事協力の結実/ソヴィエト愛国主義の醸成

2章 ヒトラー政権と日独協力の実現
1 集団安保外交と人民戦線
  リトヴィーノフと仏ソ提携/コミンテルンと人民戦線/二・二六事件――ゾルゲの評論
2 スペイン戦争への独ソ介入
  独伊の積極的介入/英仏の「不干渉」政策/ソ連の介入と「粛清輸出」
3 日独防共協定へ
  日独防共協定交渉/日中戦争と中ソ不可侵条約/ミュンヘン会談と対独宥和

3章 日ソ間諜報戦と赤軍粛清
1 満洲における諜報戦
  満洲における日本特務機関/オゲペウとグルーの諜報活動/極東赤軍諜報部の活動
2 ゾルゲ諜報団の活動
  在日レジデントゥーラ/ゾルゲ情報の価値/日本人エージェントの役割と貢献
3 ソ連軍首脳部の粛清
  トゥハチェフスキー裁判/ブリュッヘル裁判/ベールジンらグルー首脳部の粛清

4章  独ソ開戦・日本の北進をめぐる攻防
1 張鼓峰事件とノモンハン戦争
  張鼓峰事件/リュシコーフ亡命事件/ノモンハン戦争とソ連・フィンランド戦争
2 独ソ不可侵条約と三国同盟
  独ソ不可侵条約の衝撃/三国同盟締結と日独の確執/ソ連軍の改革と対独戦準備
3 日本の南進決定と諜報団壊滅
  独ソ開戦と関東軍特種演習/スターリンの極東兵力西送決定/ゾルゲ諜報団の壊滅
結語

コラム
I ゾルゲ映画のドラマ性と歴史実証性
II ハルビンでの諜報戦
III 妻カーチャへの手紙
IV スターリンの軍事知識
V まだ解かれていない杉原千畝の謎
VI ソ連の対独諜報団「赤い楽団」
VII 真珠湾攻撃とソ連の衝撃

あとがき




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