内容説明
保育の場において子どもたちは、共に過ごすことの喜びとともに、互いにかかわり合うからこそぶつかり合い葛藤する出来事も経験する。そして保育者は、その対人葛藤が起こってくることの子ども一人ひとりの生活における意味を探求して応えるとともに、子どもたちの関係の構築を重視している。本書では、このような保育者の対人葛藤へのまなざしを、倉橋惣三の人間観とケアリング論から「人間理解の共感的まなざし」として掬い上げて焦点を当てる。そして、園でのフィールドワークを通して、自分と他者を自発的に生きる主体として感じ、人間理解へと通ずる出来事としての対人葛藤の保育実践的意味を提起する。
目次
子どもの対人葛藤へのまなざしの再考
第1部 倉橋惣三の保育思想とケアリング論(倉橋惣三の保育思想における対人葛藤;倉橋惣三の道徳教育に対するスタンス;ケアリング論から捉える倉橋惣三の保育思想)
第2部 保育の場における子どもの対人葛藤の実際(関係の始まりにおける保育者のまなざし;関係の深まりにおける人間理解と生活の充実;子どもが他者とぶつかり合うということ)
人間の生活へのまなざしの再考に向けて
著者等紹介
水津幸恵[スイズサチエ]
1988年山口県生まれ。2011年に香川大学教育学部卒業後、2014年に同大学大学院にて修士号を取得、2019年にお茶の水女子大学大学院にて博士号(社会科学)を取得。現在、三重大学教育学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
保育の場において子どもたちは、共に過ごすことの喜びとともに、互いにかかわり合うからこそぶつかり合い葛藤する出来事も経験する。そして保育者は、その対人葛藤が起こってくることの子ども一人ひとりの生活における意味を探求して応えるとともに、子どもたちの関係の構築を重視している。本書では、このような保育者の対人葛藤へのまなざしを、倉橋惣三の人間観とケアリング論から「人間理解の共感的まなざし」として掬い上げて焦点を当てる。そして、園でのフィールドワークを通して、自分と他者を自発的に生きる主体として感じ、人間理解へと通ずる出来事としての対人葛藤の保育実践的意味を提起する。??