内容説明
1990年代からの政界・省庁再編による統治機構改革は、機能しうる政策再編をもたらし、新たな課題に適切に対応していく政策編制を生成したのか。本書は、代表的な12の政策領域を取り上げ、政界・省庁再編後の政策変容を理論的かつ実証的に分析することで、現代日本の政策活動の全体像を捉える。
目次
政策変容と政界再編・省庁再編
第1部 政策の横断的処理(統治機構―内閣主導体制の理想と現実;予算編成―首相主導への変化とその限界;総合行政主体―道州制論の可能性と限界性;統計制度―「司令塔」の設計と「省庁共同体」の持続)
第2部 政策領域の生成(地球環境政策―温暖化対策の変容と政界再編・省庁再編;野生動物保護管理政策―1990年代以降の法制度の深化と実施過程における課題;景観政策―景観法は都市計画法制度を変えたのか;観光政策―反復する政策再編と組織の拮抗)
第3部 政策の統合再編(原子力安全規制政策―戦後体制の修正・再編成とそのメカニズム;規制改革―分析のための試論;通商政策―韓米FTA交渉と日本FTA;医療政策―医療費抑制策の推進とその変容)
政策再編への制度設計
著者等紹介
森田朗[モリタアキラ]
1976年東京大学法学部卒業。千葉大学法経学部教授、東京大学大学院法学政治学研究科教授・公共政策大学院教授(初代院長)、同大学政策ビジョン研究センター長、同センター学術顧問(シニア・フェロー)等を経て、学習院大学法学部教授
金井利之[カナイトシユキ]
1989年東京大学法学部卒業。東京都立大学法学部助教授、オランダ国立ライデン大学社会科学部客員研究員等を経て、東京大学大学院法学政治学研究科・公共政策大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)