内容説明
第二次世界大戦中のヨーロッパ。1941年6月22日早暁、東ヨーロッパで史上最大の軍事作戦が始まる。ドイツ軍300万がソ連に侵攻した、いわゆる“バルバロッサ作戦”だ。その日からドイツの敗退まで4年、そしてその間にソ連の2000万の命が失われた。スターリンはなぜ、この急襲にそれほど無防備だったのか。あらゆる情報網を通して十分な情報を得ていながら、なぜすべての忠告を無視したのか。なぜ最後の瞬間まで、ヒトラーに石油、穀物、軍事物資を供給しつづけたのか。理由は、1939年8月23日に2人の独裁者が電撃的に結んだ独ソ不可侵条約にあった。この“悪魔の契約”に賭けた両者の思惑は何だったのか。本書は、BBCのドキュメンタリー制作者2人の手になる刻一刻のドキュメントであり、膨大な資料をもとにその背景を探り、全容の解明に挑んだ第一級の歴史読み物である。
目次
史上最大の戦線 プロローグ
チュートン騎士たちの道
哀れな友よ、あなた方はなんということをしたのですか?
唯一無二のベック大佐
独ソ関係の新時代
火中の栗を拾う
連中がむせ返るようなシチューをつくってやる
シベリアの冬のような微笑
阿呆か間抜けか
史上最大の賄賂〔ほか〕
著者等紹介
リード,アンソニー[リード,アンソニー] [Read,Anthony]
1935‐2015。1935年、英国キャノックに生まれ、ロンドン朗読演劇学校に学ぶ。劇団活動の後、英国放送協会(BBC)で制作者として100を越えるテレビ映画、ドラマ、連続番組を制作
フィッシャー,デーヴィッド[フィッシャー,デーヴィッド] [Fisher,David]
1929‐2018。1929年、オーストラリア生まれ。脚本家。ロンドンのイーリング映画スタジオ勤務を経て、BBCその他のドラマの脚本およびドキュメンタリーを多数執筆
根岸隆夫[ネギシタカオ]
翻訳家。二大戦間(1930年代)の欧州政治に関心を抱いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
第二次世界大戦中のヨーロッパ。1941年6月22日早暁、東ヨーロッパで史上最大の軍事作戦が始まった。ドイツ軍300万がソ連に侵攻した、いわゆる〈バルバロッサ作戦〉だ。その日からドイツの敗退まで4年、そしてその間にソ連の2000万の命が失われた。
スターリンはなぜ、この急襲にそれほど無防備だったのか。あらゆる情報網を通して十分な情報を得ていながら、なぜすべての忠告を無視したのか。なぜ最後の瞬間まで、ヒトラーに石油、穀物、軍事物資を供給しつづけたのか。理由は、1939年8月23日に2人の独裁者が電撃的に結んだ独ソ不可侵条約にあった。
この〈悪魔の契約〉に賭けた両者の思惑は何だったのか。本書は、BBCのドキュメンタリー制作者2人の手になる迫真のドキュメントであり、膨大な資料をもとにその背景を探り、全容の解明にはじめて挑んだ第一級の歴史読み物。