目次
保険法学における「SDGs」と「諸法との交錯」―租税法・競争法・情報法の保険判例研究を一例として考える
第1部 民事法系(疾病医療過誤に対する傷害保険責任の一考察―国民の健康の維持・向上に資する保険法・医事法の交錯;家族信託に組み込まれる傷害疾病定額保険について―超高齢社会における保険財産管理に関する法的・実務的観点からの一考察;私的年金請求権の差押禁止債権性・再考―新型コロナウイルス感染症と2019年民事執行法改正を契機に;B to C取引における仲裁制度の利活用に関する一考察―生命保険取引を素材として)
第2部 行政法・刑事法系(オーストラリアにおける保険業界自主規制の発展史―消費者行政法の視点からの日豪業界自主規制位置付け比較;生命保険契約から見た児童の虐待死問題―刑事法・保険法それぞれの立場からの考察;刑事事件の捜査の端緒としての保険調査―生命保険犯罪防止に資する特性分析)
第3部 国際法系(外国人当事者の生命保険契約に対する国際私法の適用―多くの外国人労働者を受け容れる日本社会を念頭に考える;保険会社が申し立てた投資仲裁事例から得られる生命保険事業の海外進出への示唆―そのリスク・留意点・特徴;WTO法における保険サービス貿易の諸相―GATSとIAISとの関わりを中心に分析する)
保険法制定とその後
索引
出版社内容情報
「SDGs時代に相応しいテーマ設定」と「保険法と諸法との交錯」の二つの基本的視座を踏まえ、保険制度について法学的に探究した論考集。実務家として保険制度の最前線に関わってきた著者が、従来の研究の方法論への問題提起を含め、保険法学研究の深化に向けて新たな知見を提起する。