内容説明
日本漢文の粋を集め、平安期の時代思潮や美意識を知る上でも貴重な文献『本朝文粋』。その漢文の世界の深遠へと誘う格好の入門書。第六巻では特殊な漢詩形式である雑詩のうち紀長谷雄および源順による二種、および、大学寮における試験の問題と解答である策問・対策、講書竟宴等の平安期の学問世界にかかわる作品など、全十一篇を収載。
目次
第1章 貧女吟(紀長谷雄)―不幸な女の物語
第2章 夏日閑居、庭前の三物を詠ず(源順)―越調詩
第3章 “策問”循良を詳らかにす(菅原輔正)―学問の文章(1)
第4章 “対策”循良を詳らかにす(大江挙周)―学問の文章(2)
第5章 第八皇子の始めて御注孝経を読むを聴く詩の序(菅原文時)―学問の文章(3)
第6章 後漢書竟宴の詩の序(紀長谷雄)―学問の文章(4)
第7章 文選竟宴の詩の序(菅原文時)―学問の文章(5)
第8章 冷泉院の池亭に「花光水上に浮かぶ」を賦す詩の序(菅原文時)―学問の近くにある文章
第9章 仏性院に秋を惜しむ詩の序(源順)―仏性院の詩宴
第10章 天台山円明房に月前に閑談すといふ詩の序(大江以言)―比叡山の詩会
第11章 亀山の神を祭る文(源兼明)―山の神に祈る
著者等紹介
後藤昭雄[ゴトウアキオ]
1943年、熊本市に生まれる。1970年、九州大学大学院修了。現在、大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
日本漢文の粋を集め、平安期の時代思潮や美意識を知る上でも貴重な文献 「本朝文粋」 。
その漢文の世界の深遠へと誘う格好の入門書。
第六巻では特殊な漢詩形式である雑詩のうち紀長谷雄および源順による2種、および、大学寮における試験の問題と解答である策問・対策、講書竟宴等の平安期の学問世界にかかわる作品など、全11篇を収載。