内容説明
生活保護費が削減され、逆進性の高い消費税を増税、ブラック企業が跋扈して、安定した雇用が失われる。「自己責任」という言葉を突きつけられ、徹底的に痛めつけられる弱者。中間層は崩壊し、貧困と格差が広がっていく。それが安倍政権のいう、取り戻す日本の正体である。では、なぜそんな政府を多くの人が支持しているのか。そこにわれわれが陥っている罠がある。本書ではその詐術を暴き、自己責任論の呪縛を解き放つための方策を論じていく。
目次
第1章 自己責任論とは何か
第2章 都知事選という運動
第3章 今こそ憲法と人権について考える
第4章 自己責任論の嘘を暴く(生活保護にまつわる自己責任論の嘘;税に関する自己責任論の嘘;労働問題にまつわる自己責任論の嘘)
第5章 民主主義を機能させるための実践的方法論(権利教育;選挙制度と市民運動)
著者等紹介
宇都宮健児[ウツノミヤケンジ]
1946年生まれ。東京大学法学部中退、71年弁護士登録。全国クレサラ・生活再建問題対策協議会副代表幹事、反貧困ネットワーク代表世話人、元日本弁護士連合会会長。2012年12月と14年2月の2度の東京都知事選挙に出馬し、ともに次点(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)