内容説明
懸命に生きた人々の言葉と姿から、歴史の実相を映し出す。全国各地の証言者を訪ねた著者が集めた、これまで語られることのなかった「心象」と「心証」から描き出される昭和日本とは―。
目次
第1章 追憶の戦禍(死亡通知と「おがみ屋」;大空襲 駆け抜けた業火;ふたつのピカドン;原爆孤老の「悲しき唄」)
第2章 犠牲となった女性たち(チャモロ人となった収容所の少女;アマゾンに渡った「我が娘」;日本人妻、「帰還事業の果て」)
第3章 語られざる昭和(地下道の記憶;若者が去って「夜這い」なき今;ムラの遺構「おじさ」の運命)
第4章 埋もれ続けた秘話(マッカーサーと日本人密使;幻のマーケットと伝説の芸人・小松政夫)
著者等紹介
七尾和晃[ナナオカズアキ]
記録作家。「無名の人間たちが創る歴史」をテーマに、「訊くのではなく聞こえる瞬間を待つ」姿勢で、市井に生きる人々と現場に密着し、時代とともに消えゆく記憶を踏査した作品を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
東京大空襲や二度の原爆投下……。太平洋戦争によって被害を受けた人々による証言のほか、これまで語られなかった記憶を集め、戦後日本の知られざる姿を描き出す。