内容説明
人形町の小料理屋女将お蓮が急死したとの報せを聞き、蜻蛉屋こと通称とんぼ屋のお瑛は、慌ててお蓮宅に駆けつけた。彼女は店の上得意なのだが売掛金が滞っていたのだ。残金回収のために奔走するお瑛。夏やせから来る急な病いとは本当なのか?真相はどこにあるのか?やがて浮かび上がってくる男の影…。サスペンスミステリの名手が豊かな叙情と推理で男と女の危うさを描く。書き下ろし時代小説。
著者等紹介
森真沙子[モリマサコ]
奈良女子大学文学部卒業後、雑誌、週刊誌の記者を経て1979年『バラード・イン・ブルー』で第33回小説現代新人賞を受賞し、文壇デビュー。以後、近代史や現代史に材を採ったミステリー作品で活躍し、近年では中世、古代史にも範囲を広げ、歴史推理や歴史伝奇作品を精力的に発表し、読者層を広げている文壇女流の文字どおり実力派である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)