内容説明
邪悪の潮流は越前大野から江戸へ。そして大和郡山藩に及んでいた。大野藩若君の不行跡は幕府老中の知るところとなったのである。苦悩する落合勘兵衛を打ちのめすかのように更に悲報が舞い込んだ。藩随一の手練れといわれている塩川重兵衛が、江戸潜伏中と思われていた山路亥之助に斬殺されたという…なぜ?どうしてなのか?大河教養小説の傑作第5弾。書き下ろし長編時代小説。
著者等紹介
浅黄斑[アサギマダラ]
関西大学工学部を経て技術系社員として会社勤務の後『雨中の客』で推理小説新人賞を受賞し、文壇デビューを果たす。次いで『死んだ息子の定期券(他)』で第4回日本文芸大賞を受賞し確固たる地歩を築く。近年は時代小説に傾注し、徹底した資料収集と分析に基づき、大胆なアイデアと論理的構成で、物語を創り上げて読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)