内容説明
北海道東端の港町で行われる水産加工の夏季アルバイトに参加した秀吾は、六人の男女と宿舎に泊まりこみ仕事に励んでいた。しかしある晩、アルバイトの男の一人が遺体となって見つかる。通報しようとした秀吾だが、「警察を呼ばないで」とバイト仲間の一人に懇願され携帯電話を奪われる。秀吾は異議を唱えるが、他のアルバイト達もみな警察を呼ぼうとしない。どうやらこの宿舎にいる者達は、それぞれ人に言えない秘密があるようで…。一夜のうちに次々と見える世界が反転する傑作サスペンス!
著者等紹介
岩井圭也[イワイケイヤ]
1987年生まれ、大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年「永遠についての証明」で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。2023年『最後の鑑定人』で第76回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補、『完全なる白銀』で第36回山本周五郎賞候補。2024年『楽園の犬』で第77回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補。2024年『われは熊楠』で第171回直木賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
季節バイトをしに北海道に集まった七人の男女。ある晩一人が遺体となって見つかり、荷物から脅迫状が発見された。警察を呼ぼうとした工藤秀吾は、携帯電話を他のアルバイトに奪われ、通報を反対される。どうやらこの場の人間は、こぞって警察を避ける理由があるようで……。一夜にして世界が反転する、驚愕のサスペンス!