内容説明
義母が営む喫茶店を手伝う佐知子と芸能事務所でマネージャーをする実花。出会ってから十六年。趣味にも仕事にも情熱的な実花は、佐知子の自慢の親友だった。だが、生み育てたアイドルグループが恋愛スキャンダルで解散に追い込まれたのをきっかけに、実花は突然“婚活”を始める。「私には時間がないの」と焦る彼女に、佐知子は打ち明けられないことがあり…。幸せを願っているのにすれ違ってしまう二人の友情のゆくえは。
著者等紹介
柚木麻子[ユズキアサコ]
1981年東京都生まれ、立教大学文学部卒業。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含む連作短編集『終点のあの子』でデビュー。15年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
家業の喫茶店を手伝う佐知子と芸能事務所で働く実花。35歳、既婚と未婚。いつまでも親友でいられると思っていた。だが、育ててきたガールズグループの解散をきっかけに、実花は急き立てられるように“婚活”を始める。「時間がないの」と焦る実花に佐知子は大切なことを告げられずにいて……。変わりゆく季節の中で揺らぐ女の友情をリアルに描く長編小説。