内容説明
あなたが患者に対して行っていることは、精神医学の名に値するだろうか?
目次
精神科診断のあいまいさ
経験・経過・予後
了解の能力、あるいは“心的容量の非対称性の条件”
他人のこころはわかるのか―精神病理学の哲学的基礎について
“了解”の応用問題
わからなくてよいこと―“了解”と規範性
“内因”の意味するもの
病因を掘り下げる―精神科診断における“層の規則”
ナラティヴと人間学
気質論と時間論
“了解”の限界とパラドックス
“全体”の知としての精神病理学
著者等紹介
深尾憲二朗[フカオケンジロウ]
1966年生まれ。京都大学医学部卒業。医学博士。国立療養所静岡東病院(現静岡てんかん・神経医療センター)勤務、チューリッヒ大学神経内科脳波・てんかん学部門留学、京都大学大学院医学研究科講師を経て、帝塚山学院大学人間科学部心理学科教授、大阪経済大学客員教授。臨床てんかん学・脳波学の研究を行うかたわら、研修医時代から木村敏の下で現象学的・人間学的精神病理学の研鑽に努めてきている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
精神病理学こそが、精神医学の深みや面白さそのものである。「了解」「病因」「気質」といった基本課題を今改めて掘り下げる。