内容説明
人への投資は最良の成長戦略!多くの人が働き方や家族のあり方を模索するいま、未来への投資である「子育て支援のための政策」が重要だ。科学的根拠に基づき、効果的な政策を見極め、よりよい社会を創るための指針を示す。
目次
第1部 子育て支援で出生率向上(なぜ少子化は社会問題なのか?;現金給付で子どもは増える?;保育支援で子どもは増える? ほか)
第2部 子育て支援は次世代への投資(育休政策は子どもを伸ばす?;幼児教育にはどんな効果が?;保育園は子も親も育てる?)
第3部 子育て支援がうながす女性活躍(育休で母親は働きやすくなる?;長すぎる育休は逆効果?;保育改革で母親は働きやすくなる? ほか)
付録 実証分析の理論と作法
著者等紹介
山口慎太郎[ヤマグチシンタロウ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1999年、慶應義塾大学商学部卒業。2006年、ウィスコンシン大学マディソン校にて経済学博士号(Ph.D.)を取得。マクマスター大学助教授・准教授、東京大学大学院経済学研究科准教授を経て、2019年より現職。専門は、結婚・出産・子育てなどを経済学的手法で研究する「家族の経済学」と、労働市場を分析する「労働経済学」。2019年に出版した『「家族の幸せ」の経済学―データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』(光文社新書)では、第41回サントリー学芸賞を受賞。同書は、「『週刊ダイヤモンド』ベスト経済書2019」の第1位にも選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
世界中で出生率の低下が進む中、子育て支援
のための政策が日本を含む多くの先進国でま
すます重視されています。
しかし、子育て支援が果たす役割は、出生率
の向上にとどまりません。子育て支援のため
政策は、子どもの健全な発達を促す「次世代
への投資」としての役割、女性の就業を支援
する役割も備えた、きわめて重要な政策です。
ではなぜ、そのように考えられるのでしょう
か? 本書は、「今こそ子育て支援策を推進
すべき」と考えることの科学的根拠(エビデ
ンス)を、世界各国の実証分析を整理し、一
冊に凝縮してお伝えします。
これまで保育施設の整備、育休制度、子育て
世帯への給付や税制優遇など、さまざまな政
策がどのような効果をもたらしたのか。今後
をどう考えるべきなのか。データと経済学に
基づいて吟味します。もちろん、著者自身の
研究成果も数多く紹介されます。
本書には、子育ての中で親子が直面する問題
から、少子化や女性の就労支援などの社会的
な問題まで、さまざまな課題を解決するため
のヒントが満載です。