内容説明
米中対立の核心ともいえる「通貨覇権」の行方は?トランプ次期大統領が選挙戦において「ドルから別の通貨にシフトする国に100%の輸入関税を課す」との公約を出すなど、ドル対人民元の戦いは両国が国際的なプレゼンスを維持するうえで知る人ぞ知る最大の焦点となっている。本書では通貨覇権の条件、ドル覇権に至る歴史的経緯、中国人民元の国際化ならびにCBDC(中央銀行デジタル通貨)の拡大が与える今後への影響などについて、多方面から分析し、必須の知見を提供する。
目次
INTRODUCTION 覇権通貨とは何か
1 覇権通貨ドルの誕生―ブレトンウッズ体制からブレトンウッズ2へ
2 二つのニクソンショックがもたらしたもの
3 デジタル通貨は通貨覇権をめぐる地政学を変えるか
4 人民元の国際化に拍車をかける一方で停滞する中国経済
5 覇権通貨の空位の時代はくるのか
著者等紹介
〓橋琢磨[タカハシタクマ]
1943年岐阜県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。MBA(カリフォルニア大学バークレー校)、論文博士(中央大学)。野村総合研究所時代には、ニューヨーク駐在、ロンドン拠点長、経営開発部長、主席研究員などをつとめ、北海道大学客員教授、中央大学大学院教授などを経て、評論・著作活動に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)