商品説明内容説明
2014年(平成26年度)診療報酬改定において保険収載されたことに伴い、内容を整理し直した。保険診療で実施するために必要な知識を前半に、研究や実用化に関する取り組みを後半にまとめている。
目次
第1部 保険診療(保険診療における制度;保険診療の実際と注意点;検査に必要な書類;検査実施に関するQ&A;光トポグラフィー装置)
第2部 NIRSの基礎(測定の原理;記録法)
第3部 精神疾患への研究的な応用(波形の読み方;健常者波形;疾患波形;症例紹介;多施設共同研究データによる鑑別アルゴリズム)
著者等紹介
福田正人[フクダマサト]
群馬大学大学院医学系研究科神経精神医学
西村幸香[ニシムラユキカ]
東京大学医学部附属病院精神神経科(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
光トポグラフィー検査の保険診療としての検査概要を解説.基礎的な原理と記録法,得られた波形の見方を詳述し,研究的な応用も紹介.脳活動によるヘモグロビン濃度変化を計測する光トポグラフィー検査は,2014年に保険適用された.改訂版では,実際の保険診療についての章と研究的な章を分けて記載.まず保険診療で光トポグラフィー検査を実施する際の概要と注意点を解説.その後,この検査の基礎的な原理と記録法,得られた波形の見方や鑑別アルゴリズムについて詳述し,精神疾患への内外の研究的な応用も紹介した.
第1部 保険診療
1 保険診療における制度
1.1 うつ病への適用拡大と検査の位置づけ
1.2 対象・医療機器・施設基準・保険請求
1.2.1 対象
1.2.2 医療機器
1.2.3 施設基準
1.2.4 保険請求
国立精神・神経医療研究センター病院「光トポグラフィー講習会」タイムスケジュール
2 保険診療の実際と注意点
2.1 検査装置と検査環境
2.2 言語流暢性課題
2.3 データ解析のための前処理
2.4 データの判断
2.5 判定における前提
2.6 保険診療の検査としての確認
2.7 視察によるデータ判定の補完
2.8 評価の書き方
2.8.1 報告書作成の流れ
2.8.2 年齢(Line 0)
2.8.3 臨床診断とうつ症状の確認(Line 1)
2.8.4 併存疾患(Line 2)
2.8.5 検査施行とアーチファクト(Line 3)
2.8.6 データ適性の確認(Line 4)
2.9 研究的な応用
2.9.1 前頭部の波形パターンの評価
(1) 陰転化
(2) 前頭部の積分値と重心値
2.9.2 側頭部の積分値
2.9.3 典型的でない場合
2.9.4 精神疾患のバイオマーカーが反映するもの
2.9.5 うつ病における検査データの意味
2.9.6 双極性障害と統合失調症における検査データの意味
2.9.7 向精神薬の影響の検討
3 検査に必要な書類
3.1 検査同意書様式例
3.1.1 国立精神・神経医療研究センター病院
3.2 検査施行記録様式例
3.2.1 国立精神・神経医療研究センター病院
3.2.2 東京大学
3.3 検査報告書様式例
3.3.1 国立精神・神経医療研究センター病院
3.4 診療情報提供書の文例 21
3.4.1 国立精神・神経医療研究センター病院
3.4.2 東京大学
4 検査実施に関するQ&A
4.1 国立精神・神経医療研究センター病院の場合
4.2 東京大学の場合
先進医療についてのNature誌の記事への補足解説
5 光トポグラフィー装置
5.1 島津製作所
5.1.1 検査装置
5.1.2 波形
5.2 スペクトラテック
5.2.1 検査装置
5.2.2 波形
5.3 日立製作所
5.3.1 検査装置
5.3.2 波形
5.4 各社の用語・単位
第2部 NIRSの基礎
6 測定の原理
6.1 NIRSとは
6.2 NIRSの原理
6.3 反射光を用いた脳機能測定
6.4 NIRSの神経生理学的基礎
6.5 NIRSの長所と短所
コラム ヘモグロビンについて
コラム 光路長について
コラム 赤血球凝集の影響
コラム 皮膚血流の影響
7 記録法
7.1 標準化検査法について
7.2 実施の条件
7.3 検査装置とプローブ装着
コラム 装着のポイント
コラム プローブ? チャンネル?
7.4 測定パラメータの設定
7.5 検査環境
7.6 言語流暢性課題(letter fluency task)
7.7 課題呈示の実際
コラム 練習でチェック!
7.8 検査後の処理
7.8.1 再検査を要する場合
7.8.2 移動平均処理
7.8.3 ノイズ・アーチファクトデータの判別
(1) ノイズデータの判定
(2) アーチファクトデータの判定
7.8.4 Integral解析
7.8.5 平均波形作成
第3部 精神疾患への研究的な応用
8 波形の読み方
8.1 波形の解釈
コラム 反応ピークと反応タイミング
8.2 波形パラメータ
8.2.1 前頭部の課題中の積分値
8.2.2 検査全体の前頭部の重心値
8.2.3 前頭部の初期賦活
8.2.4 左右側頭部の課題中の積分値
8.3 よくみられる特徴的な波形
8.3.1 左右差
8.3.2 ゆらぎ・律動
8.4 非典型波形
9 健常者波形
9.1 健常者の個別波形
9.2 波形に影響を与える要因
9.2.1 性別・年齢・課題成績
9.2.2 眠気・疲労・ストレスなど
9.2.3 薬剤の使用
9.2.4 波形の再現性
10 疾患波形
10.1 大うつ病性障害
10.1.1 うつ病に関する研究
10.2 双極性障害
10.2.1 双極性障害に関する研究
10.3 統合失調症
10.3.1 再上昇
10.3.2 統合失調症に関する研究
11 症例紹介
11.1 鑑別診断補助としての活用
11.2 診療場面での活用
11.3 判断が難しい場合・印象に残った症例
12 多施設共同研究データによる鑑別アルゴリズム
12.1 はじめに
12.2 多施設共同研究
12.2.1 対象
12.2.2 波形の特徴の抽出
12.2.3 健常対照者と精神疾患患者(大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症)の鑑別アルゴリズム
12.2.4 うつ病患者と双極性障害・統合失調症患者の鑑別アルゴリズム
12.3 現時点での限界と今後の展望
西村幸香[ニシムラユキカ]
編集
福田正人[フクダマサト]
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