内容説明
訂正は多くを語る。決算開示書類の訂正も、企業の財務報告に関する多くの情報を、その読者に提供している。決算情報の訂正は、情報受領者である投資家等に不利益をもたらす可能性があることはもちろんだが、情報発信者である企業にも、追加的な労力やコストの発生という形で不利益をもたらす。できることなら訂正を回避したいというのが、企業の本音であろう。それにはまず、誤りの分析が必要である。企業が決算開示書類においてどのような誤処理、誤記載をしているのかを知ることだ。そこで本書では、決算短信、株主総会招集通知、そして有価証券報告書を中心に、最近の訂正事例を収集し、それらの中から特徴的な事例を選び出し、解説をしていく。解説にあたっては、単に誤りの内容をひもとくだけでなく、可能な限り、誤りの根本的原因を考察する。
目次
第1章 煩雑な会計基準等
第2章 煩雑な業務プロセス
第3章 初見・不定期取引
第4章 ヒューマンエラー
第5章 情報収集の不備
第6章 誤謬・訂正をめぐる全般的留意事項
著者等紹介
石王丸周夫[イシオウマルノリオ]
公認会計士。1968年生まれ。監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)を経て、2004年に石王丸公認会計士事務所開業。会計監査業務や内部監査業務を提供しているほか、実務担当者向けセミナーの講師を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
決算短信、株主総会招集通知、有価証券報告書等の訂正事例の中から誤謬に関するものを深掘りして分析。そこから見出される再発防止のヒントにも言及。訂正は多くを語る。
【目次】