内容説明
公認会計士の監査技術の1つである「質問」(INQUIRY)について、その歴史的展開、立証構造、リスク、事例分析等を探究し、6つのフェーズから懐疑心を高めるための理論と技術を提示する。
目次
質問研究の問題意識、研究命題および論文構成
第1部 質問の理論的枠組みと制度分析(財務諸表監査における質問の位置づけ;監査手続として拡張する「質問」の意義;証拠法における供述証拠の評価;口頭的証拠の評価指標と監査要点の立証;追及型質問と反証の理論 ほか)
第2部 質問のフレームワークと職業的懐疑心(質問の実施プロセスと職業的懐疑心;フェーズ1:思考のフレーミングに基づくアサーションの設定;フェーズ2:質問の実施準備とメンタル・モデルの形成;フェーズ3:多様な質問技術の活用;フェーズ4:回答者の言語および非言語のシグナルを読み解く ほか)
研究の総括と将来の課題
著者等紹介
永見尊[ナガミタカシ]
1989年千葉大学法経学部卒業。2009年博士(商学)(早稲田大学)。2009年〜2011年ニュー・サウス・ウェールズ大学訪問研究員。主要業績、『条件付監査意見論』(単著、国元書房、2011年、日本監査研究学会監査研究奨励賞)、「公正価値監査における合理性の判断基準」『會計』(単著、2017年、日本会計研究学会学会賞)、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
本書は、財務諸表監査における監査技術の1つとされる「質問」(Inquiry)を研究対象とし、質問の歴史的展開、質問が有する機能、質問の構造などを学術的に説明する。