商品説明内容説明
富国強兵、殖産興業を支えた明治新政府の金融制度はどのようにつくられたのか?当時の膨大な資料をもとに歴史の一コマが初めて明かされる。
目次
第1章 江戸期大坂における両替商の金融機能
第2章 いわゆる銀目廃止について
第3章 為替会社の意義と機能
第4章 為替会社の破綻処理
第5章 明治4年の銀行論争
第6章 なぜ国立銀行の創設は4行にとどまったのか
第7章 明治9年の国立銀行条例改正
第8章 明治9年の条例改正後における国立銀行の経営状況
著者等紹介
鹿野嘉昭[シカノヨシアキ]
1954年京都府生まれ。1977年同志社大学経済学部卒業、日本銀行入行。筑波大学助教授(社会工学系)、日本銀行金融研究所調査役、経団連21世紀政策研究所研究主幹(日本銀行より出向)などを経て、同志社大学経済学部教授。大阪大学博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
富国強兵、殖産興業を支えた明治新政府の金融制度はどのようにつくられたのか? 当時の膨大な資料をもとに歴史の一コマが初めて明かされる。
本書は、前史として江戸時代の大坂における両替商の金融機能と役割について検討した後、明治維新から明治14(1881)年頃までの間に実施された銀行制度の整備にかかわる動きを、為替会社の創設と破綻処理、国立銀行制度の創設と明治9(1876) 年の条例改正を基軸に据えて、ダイナミックかつ学術的に描き出すことをねらいとする。
銀行制度の整備にかかわる動きを分析するに際し、新たな制度を導入するにあたって何が障害になり、それらはどのように克服されたのか、新たに導入された金融機関の経営はどのような状況にあったのか、といった観点を重視して、文献資料に加えて各種の統計データを利用するとともに、金融論の視点を加味して検証した結果を提示することにした。
そうした分析視角に対しては、「現代的過ぎて、経済史ではない」という批判もあるかもしれない。しかし、そこに本書の特色があり、その意味で、やや異色の金融史として位置づけられる。
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