内容説明
理科の導入23事例をマンガで解説!「注目」→「着目」の流れ、教師の声かけが一目瞭然の授業展開モデルを掲載!
目次
第1章 理科授業で「問題を見いだす」とは
第2章 子どもが「問題を見いだす」ための指導の工夫
第3章 第3学年の導入場面
第4章 第4学年の導入場面
第5章 第5学年の導入場面
第6章 第6学年の導入場面
著者等紹介
寺本貴啓[テラモトタカヒロ]
國學院大學人間開発学部教授、博士(教育学)。1976年兵庫県生まれ。専門は、理科教育学・学習科学・教育心理学。特に、教師の指導法と子どもの学習理解に関する研究、学習評価、CBTによるテスト開発に取り組んでいる。また、小学校理科の全国学力・学習状況調査問題作成・分析委員、学習指導要領実施状況調査問題作成委員、教科書編集委員、NHK理科番組委員等を経験し、小学校理科を中心に研究を進めている
有本淳[アリモトジュン]
文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官。国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官・学力調査官。1969年大阪府生まれ。大阪市の小学校の指導教諭を経て、平成30年4月に国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部学力調査官に就任、令和4年4月より現職。平成25年から小学校理科の全国学力・学習状況調査問題作成・分析委員等を経験し、平成27、30年、令和4年度の小学校理科調査に携わる。また、日々、全国を回りながら学習指導要領の周知とともに、教育課程の基準に関する理科の専門的、技術的な指導及び助言に当たっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
問題解決の第一歩「問題を見いだす」場面はこうつくる!
本書の概要
理科授業の要である「問題解決」が子ども主体の学習になるかどうかは、「問題を見いだす」段階にかかっていると言っても過言ではない!子ども自身が問題を見いだしやすくなるような導入の工夫やポイントを解説するとともに、導入場面の授業実践23例をマンガで紹介。「注目」→「着目」の流れ、教師の声かけのコツなど、「問題を見いだす」ための工夫が満載の導入攻略本。
現行の学習指導要領では「問題を見いだす力」を育成し、評価することが求められています。そのため、まずは一人一人が「個人の問題」を見いだせるようにすることです。最初から全体で「学級の問題」を設定したり、教師から問題を与えたりする授業では、一人一人の「問題を見いだす力」を育成することができません。「個人の問題」を見いだす場面では、教材やその提示方法を工夫し、視点を絞ることによって、ばらつきを軽減することができます。「個人の問題」を尊重しながら、それらを「学級の問題」として集約していく過程が大切なのです。
「注目」はある事象に対して視線を注ぐこと、「着目」はさらに関心を寄せて、仕組みや関係性などを考えることであると、本書では解釈しています。導きたい問題に向けて、どこに注目し、さらに何に着目すればよいのかを考えながら、子どもの視線が向かうようにするための工夫をします。その工夫とは、比較対象を効果的に提示したり、子どもの気付きを促すような声かけをしたりすることなどが挙げられるでしょう。本書では、「よい比較」のポイントや、教師の「キーフレーズ」なども詳しく解説しています。
本書では、3年の全単元から一場面ずつ&4〜6年の重要な場面の計23例、導入場面の作り方を具体的に紹介しています。教師の声かけの工夫がよくわかるマンガ、「注目」→「着目」の流れがよくわかる授業展開モデルによって、実際の授業場面でどう機能しているかを確かめることができるでしょう。