内容説明
わが国は一九六一年に国民皆保険を実現し、高度経済成長が終わる七三年まで給付の拡充を図った。しかし、社会経済が右肩下がりになれば、国民皆保険が形骸化するおそれがある。この危機を乗り越える鍵は歴史の中にある。社会保険方式、被用者保険と国民健康保険の二本建て、独立型の後期高齢者医療制度という日本独自の仕組みは、なぜ、どのように生まれたのか。基本に立ち返ることで、真に守るべきものが見えてくる。医療政策の第一人者が、国民皆保険の構造と軌跡を明らかにし今後の展望を描く。
目次
1部 構造(日本の医療制度の特徴と概要;日本の国民皆保険の要諦;制度設計をめぐる論点と分析方法)
2部 軌跡(基盤形成期;確立・拡充期;見直し・改革期;軌跡をめぐる論点と考察)
3部 展望(社会経済の変容と制約条件;医療提供制度をめぐる課題と改革;医療保険制度をめぐる課題と改革)
著者等紹介
島崎謙治[シマザキケンジ]
1954年生まれ。国際医療福祉大学大学院教授。東京大学教養学部卒業後、厚生省(当時)入省。千葉大学法経学部助教授、厚生労働省保険局保険課長、国立社会保障・人口問題研究所副所長、東京大学大学院法学政治学研究科グローバルCOEプログラム特任教授、政策研究大学院大学教授等を経て、2020年から現職。博士(商学)。社会保障審議会医療部会委員。地方独立行政法人長野県立病院機構理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
国民皆保険は、先人の知恵と苦労の結晶だ。少子高齢化が進み、先行きが不透明な今、複雑な制度の歴史と構造を究明し、日本の医療政策の展望を描く。