内容説明
「失われた30年」で日本の生産性は上がっているのに、実質賃金が上がらないのはなぜなのか?労働法制、雇用慣行、企業統治、イノベーション…日本経済の長期停滞をよみとく際の「死角」や誤算を白日のもとに晒し、社会が陥りかけている「収奪的システム」から抜け出す方途を明示する。予測的中率に定評のある最注目のエコノミストによる、まったく新しい経済分析の渾身の快著。経済構造にかかわるあらゆる謎が氷解する。
目次
第1章 生産性が上がっても実質賃金が上がらない理由
第2章 定期昇給の下での実質ゼロベアの罠
第3章 対外直接投資の落とし穴
第4章 労働市場の構造変化と日銀の二つの誤算
第5章 労働法制変更のマクロ経済への衝撃
第6章 コーポレートガバナンス改革の陥穽と長期雇用制の行方
第7章 イノベーションを社会はどう飼いならすか
著者等紹介
河野龍太郎[コウノリュウタロウ]
1964年生まれ。87年、横浜国立大学経済学部卒業、住友銀行(現三井住友銀行)入行。89年、大和投資顧問(現三井住友DSアセットマネジメント)へ移籍。97年、第一生命経済研究所へ移籍、上席主任研究員。2000年、BNPパリバ証券株式会社経済調査本部長・チーフエコノミスト、2023年より東京大学先端科学技術研究センター客員上級研究員を兼務。日経ヴェリタス『債券・為替アナリストエコノミスト人気調査』で、2024年までに11回の首位に。日本経済研究センターのESPフォーキャスト調査で2023年までに7回、総合成績優秀フォーキャスター(予測的中率の高かった5名)に選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
最注目の超人気エコノミストによる快著、誕生! 生産性と実質賃金への誤解をはじめ労働法制、雇用慣行、企業統治など7つの「死角」から収奪的社会を解析する。