内容説明
吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズとも異なる、類例のない経済学である。本書は、これまでまとまったかたちで取り出されなかったその思考の宇宙を、ひとつの「絵」として完成させる試みである。経済における詩的構造とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本隆明の残していった、豊饒な思想の核心に迫る。
目次
第1部 吉本隆明の経済学(吉本隆明)
(言語論と経済学;厚生的疎外と経済;近代経済学の「うた・ものがたり・ドラマ」;生産と消費;現代都市論;農業問題;贈与価値論;超資本主義論)
第2部 経済の詩的構造
著者等紹介
中沢新一[ナカザワシンイチ]
1950年山梨県生まれ。明治大学野生の科学研究所所長。思想家・人類学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
吉本隆明の思考には、独自の経済学の体系が存在する。これまでまとめられなかったその全体像を描くことによって、吉本思想の核心と資本主義の本質に迫る。