内容説明
一方は靖国神社に祀られる戦争被害者としての父を持ち、他方は、戦時中、特高警察として反戦を鎮圧した父を持つ「靖国の子」と「特高の子」。80歳を越えた今、直接戦争を知る最後の世代としてそれぞれの立ち位置から語る、それぞれの「靖国」。
目次
第1章 神道・神社とは何か―自然崇拝から偶像信仰へ
第2章 神格天皇を頂点とする国造り―近代に創建された国策神社を探る
第3章 「明治の終わり」としての戦前期―戦前の昭和が走ったレールは明治が敷いた
第4章 対外戦争下の神社―靖国神社の重視と新たな国策神社
第5章 敗戦・占領と戦後世界―激変した内外情勢をふまえ靖国を考える
第6章 戦後の靖国神社―戦後民主主義と戦前回帰の綱引き
第7章 靖国神社に思うこと―「靖国の子」と「特高の子」の八十年
著者等紹介
牧俊太郎[マキシュンタロウ]
1941年大阪市生まれ。府立寝屋川高校、大阪市立大学文学部二部卒業。大阪府職員、「大阪民主新報」編集長など歴任
田中繁美[タナカシゲミ]
1939年大阪市生まれ。旧姓坂口。府立寝屋川高校、大阪大学文学部国文学科卒業。大阪大学大学院文学研究科修士課程修了。元大阪府立高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)