内容説明
千年を超えるロングセラーの『源氏物語』全54帖をかんたんにたのしく読み通す。『源氏物語』講座のベテラン講師が、わかりやすい文章で意訳・解説。古典の原文の一部を格調高い谷崎潤一郎訳をつけて紹介。個性豊かな男君・女君の魅力がよくわかる。
目次
幼くして死別した薄幸の母・桐壺更衣―ヒーローの条件「母の不在」
母と生き写しの女性・藤壺との出会い―母恋いから禁断の恋へ
光源氏と良きライバルの頭中将―男四人寄ったら女の話
人妻の鏡?光源氏になびかない空蝉
親近感で男を惑わす無邪気な夕顔―男がつい守ってあげたくなる女性
光源氏の正妻・葵の上―夫に冷たいのには訳がある
光源氏好みの女性に育てられた紫の上―彼女は本当に幸せだった?
かつての不美人、末摘花。二十一世紀なら世界的ファッションモデル!?
六十を過ぎて光源氏に色目を使うあっぱれな老女・源典侍
アヴァンチュールのスリル感を楽しむ、大胆不敵な朧月夜〔ほか〕
著者等紹介
たつみ都志[タツミトシ]
谷崎潤一郎研究者、武庫川女子大学名誉教授、芦屋市谷崎潤一郎記念館元副館長。兵庫県文化功労賞受賞(令和元年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)