内容説明
戴冠式でナポレオンは高らかに宣言した。フランスの領土を保全し、国民の権利と平等と自由を尊重すると。これはまさに、フランス革命がめざした理想そのものだった。本書は、ナポレオンの多面的な性格と歴史的位置とを、一面に偏ることなくバランスよく紹介している。
目次
第1章 革命の申し子
第2章 皇帝への道
第3章 近代国家の創設者
第4章 軍神
第5章 没落
資料篇―「偉大なる皇帝」の実像と虚像(ジョゼフィーヌへの恋文;セント=ヘレナ島での回想録;同時代人から見たナポレオン;ナポレオンの勝利;歴史家たちの視点)
出版社内容情報
【解説】
「私の残した業績と輝かしい歴史は、永遠にその光を放ちつづけるだろう」。ナポレオンがこう語ったとき、その身柄は、2度目の流刑地であるセント=ヘレナ島にあった…。革命後のフランスに彗星のようにあらわれ、天才的な軍事能力を駆使して、またたくまに全ヨーロッパの覇者となったナポレオン。しかし、彼はまた、封建制国家から民主国家への扉をひらいた「近代国家の創設者」でもあった。本書は、最新の研究結果にもとづき華々しい戦勝や恋愛にいろどられた人間ナポレオンの全貌をあきらかにする。