内容説明
彼はなぜ新興宗教を興したのか。何を壊し、何を創りたかったのか。戦略的な意味があった「ヨハネの福音書」。イエスの使徒は、なぜ十二人だったのか。イエスにとってユダは裏切り者だったのか『聖書』はミステリーである。その隠された謎に挑む。
目次
1章 キリスト教は新興宗教であった―イエスは、何を壊し、何を創りたかったのか
2章 「イスラエルの民」とは何なのか―『旧約聖書』と『新約聖書』に横たわるもの
3章 イエスはなぜ新たな宗教を興したのか―すべてが敵対的な宗派だったわけではない
4章 四つの福音書から伝えられる真実とは何か―『ヨハネの福音書』には、戦略的な意味があった
5章 イエスの使徒はなぜ十二人なのか―ユダヤは十二部族で成り立っていた
6章 「最後の晩餐」に隠された愛弟子の順位―死なない弟子、そしてイエスの双子
7章 イエスにとってユダは「裏切り者」だったのか―過激派集団が彼に求めていたものとは
8章 イエスとは何者だったのか―神なのか、悪魔なのか、側近たちにも分からなかった
9章 十字架上の死の意味とは何か―自ら求め、そこが出発点だったのではないか
著者等紹介
三田誠広[ミタマサヒロ]
1948年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1977年『僕って何』で芥川賞受賞。日本文芸家協会常務理事