内容説明
今も続く部落差別の被害者救済を!千年続いた国家による「天候支配=殺生禁断」の思想は非合理で誤りだった。その犠牲者・直接的被害者は今も差別に苦しんでいる。国家は直ちに誤りを正し差別の犠牲者を救済すべきである。
目次
第1章 その原点・端緒
第2章 仏教による「天候支配」「自然支配」の妄想
第3章 日本では「殺生禁断」が「天候支配」のイデオロギー化する
第4章 「天候支配」=「殺生禁断」が新しい「型」となる
第5章 社会的絶対矛盾
第6章 「不殺生戒」「殺生禁断」に対立した人々と文化
第7章 「殺生禁断」が豊作をもたらしたとする記録
第8章 妄想の頂点―「神風」
第9章 仏教による「現世利益」と「殺生禁断」
第10章 「部落共同体」の成立―百姓=分業連合の中の部落の仕事
第11章 「百姓村の分離分断」―生活に必要な多様な分業が国家に握られる
第12章 部落共同体の「双務関係」
第13章 民間の「雨乞」に残る動物供犠「殺牛馬」
第14章 江戸時代の雨乞の特徴
第15章 民間に残る伝統としての「動物供犠」「殺牛馬雨乞」
終章 まとめ
著者等紹介
川元祥一[カワモトヨシカズ]
作家、評論家。1940年兵庫県神戸市に生まれ、岡山県津山市で育つ。1965年明治大学文学部卒。伝統芸能研究・千町の会代表。東京学芸大学非常勤講師。立教大学非常勤講師。東日本部落解放研究所所員。東京都人権啓発センター評議委員(2016‐2022年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)