内容説明
奇人としても有名だった恩師・佛頂禅師。その教えの奥義は“人間本来無一物”―現在に名高い俳聖を「禅の人」として見つめ直し、これまで踏み込むことのできなかった空白の時代にも独自解釈を示した、最新芭蕉本。
目次
第1部 夢は枯野をかけめぐる(生い立ち;東下;隠遁;人間本来無一物;野ざらし紀行;鹿島紀行の旅(十一日間)
笈の小門の旅
更科紀行
「おくのほそ道」の旅
猿蓑 京都、湖南時代
江戸新芭蕉暗
芭蕉終焉の旅
後記)
第2部 猿蓑を軸とした芭蕉門下の俳人(猿蓑 芭蕉 そして其角・嵐雪・去来・丈草・凡兆;猿蓑 蕉門十哲の内 杉風・曽良・土芳・越人・北枝;猿蓑 芭蕉十哲外 智月・羽紅 そして路通;「かるみ」の伝道者 猿蓑以降に育った哲人 許六・支考・野坡・惟然)
第3部 芭蕉考察 芭蕉の特定の作品についての考察(遊行柳 考;むざむやな甲の下のきりぎりす 考;干鮭も空也の痩も寒の内 考)
第4部 松尾芭蕉 その後(芭蕉と子規をつなぐもの;一本の道;種を蒔く人 松尾芭蕉のカリスマ性)
著者等紹介
山城利躬[ヤマシロトシミ]
昭和6年1月生まれ。兵庫県三木市吉川町。平成3年定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)