内容説明
自然から学んだ幼少期を経て思春期を迎えるエミールへ、あらゆる情念の源である自己愛と自尊心を区別し、あわれみの情を育てることの重要性を説く。また、信仰と道徳についてルソー自身の哲学観、宗教観がもっとも色濃く語られる「サヴォワの助任司祭の信仰告白」を収録。
著者等紹介
ルソー,ジャン=ジャック[ルソー,ジャンジャック] [Rousseau,Jean‐Jacques]
1712‐1778。フランスの思想家。スイスのジュネーヴで時計職人の息子として生まれる。16歳でカトリックに改宗。家庭教師等をしながら各地を放浪し、大使秘書を経て、37歳で応募したアカデミーの懸賞論文『学問芸術論』が栄冠を獲得。意欲的な著作活動を始める。『人間不平等起源論』と『社会契約論』で人民に主権があると主張し、その思想はのちのフランス革命を導くこととなった
斉藤悦則[サイトウヨシノリ]
1947年生まれ。元鹿児島県立短期大学教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
「われわれは、いわば二度生まれる。まず、存在する者として生まれ、それから生きる者として生まれる。つまり、まず人間として生まれ、つぎに男あるいは女として生まれる。」
官能の情念、性の欲求に目覚める思春期を扱う。あらゆる情念のもとである自己愛と自尊心を区別し、あわれみの感情を育てること。そして社会のなかでどう生きるかを考えるうえで重要な宗教、道徳について語られる「サヴォワの助任司祭の信仰告白」を収録。
【目次】