内容説明
宇宙万有はわれわれの内部にある。『青い花』の詩人ノヴァーリスが誘う“精神の旅行術”―冷徹な思索と豊かな想像力が織りなすテクスト群を逍遙する愉楽に満ちた知の旅。ロマン主義の極北に輝く“ノヴァーリス”の新たな魅力が、いま、鮮やかに立ちのぼる。
目次
序章
形式としてのメルヒェン
「クリングゾールのメルヒェン」のなかへ
第一幕(天上界)
第二幕(地上界)
幕間劇(月宮)
第三幕(地下界)
第四幕(変転)
終幕(混乱せる宮廷)
理念の楽園
終わりなき“読み”の旅
著者等紹介
今泉文子[イマイズミフミコ]
東京大学ドイツ文学科博士課程満期退学。立正大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
『青い花』の詩人ノヴァーリスの綺羅星のごときテクスト群を渉猟し、冷徹な思索と豊かな想像力が織りなす真のロマン主義像に迫る。
ドイツロマン派の詩人ノヴァーリスの夥しいテクスト群を逍遥しつつ、その冷徹な思索と豊かな詩作のありようを探る知の愉楽に満ちた〈読み〉の旅。錯綜したテクストの森に分け入るために詩人の手になるメルヒェンを導きの糸とし、また、ベンヤミンやツェランなどを援用してその思索の革新性と先鋭性を抉出する。