内容説明
「支払い」相手は存在する。わたしたちの複雑な社会の経済が、明日も営まれうるのはなぜか?社会システム理論の魅力の源へと読者を誘う、最良の入門書。
目次
第1章 コミュニケーションのシステムとしての社会の経済
第2章 貨幣の一般化
第3章 価格
第4章 貨幣と道徳
第5章 貨幣と時間
第6章 貨幣と言語
第7章 貨幣と労働
第8章 市場の非対称
第9章 市場の自己準拠―現代市場社会の観察
第10章 「仮構の他者」としての貨幣
補論 経済学の理論とルーマン理論
著者等紹介
春日淳一[カスガジュンイチ]
1943年愛知県に生まれる。1973年名古屋大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、関西大学経済学部教授
出版社内容情報
人々は何のためにお金を持ち歩くのか。それはありうべき支払いに備えてだ。もし支払う相手がいなかったら、貨幣などモノにすぎない。ルーマンに導かれつつ本書は、「支払い」というコミュニケーションを媒介するメディアとしての貨幣と、道徳や言語、労働など他のメディアとの協働を描き、わたしたちの複雑な社会の経済が、明日も同様に営まれうるのはなぜかを明らかにする。経済の根拠を貨幣への信頼にみる、『社会の経済』(文眞堂、1988年)の訳者が、ですます調で説く最良のルーマン社会システム理論入門。ミクロ経済学との違いにも言及する。
第1章 コミュニケーションのシステムとしての社会の経済
第2章 貨幣の一般化
第3章 価格
第4章 貨幣と道徳
第5章 貨幣と時間
第6章 貨幣と言語
第7章 貨幣と労働
第8章 市場の非対称
第9章 市場の自己準拠──現代市場社会の観察
第10章 「仮構の他者」としての貨幣
補論 経済学の理論とルーマン理論
あとがき
文献
索引