テキストブック 政府経営論

著者:レーン,ヤン=エリック【著】〈Lane,Jan‐Erik〉/稲継 裕昭【訳】
出版社:勁草書房

商品説明

内容説明

ニュー・パブリック・マネジメントが登場して以来、伝統的な行政学では十分にはカバーできない公共サービスが増えてきた。本書は、公共経営論や行政管理論のさまざまなモデルやアプローチを政府経営の観点から概説する画期的な教科書。行政学や公共政策を学ぶ学生、中央政府や地方自治体に務める公務員、そしてNPOや公的企業で働く人々にぴったりの内容です。



目次

公共経営は民間部門経営と異なるか?
公式組織モデル―非公式な組織の重要性
情報非対称性モデル―本人=代理人の観点
政策モデル―公共経営はどれくらい合理的か?
実施モデル―アウトカムを公共経営や公共政策へ持ち込む
独立エージェンシー―効率性を最大化する
政策ネットワークモデル―官民パートナーシップの良い点と悪い点
市場化モデル―政府は内部市場と公共調達をどのように使い分けるべきか?
戦略としての企業化―公共企業を変革する
本人と代理人―公的規制
多次元ガバナンス―地域の二側面を取り込む
社会保障の管理―支払い不能問題
政治と法学―法と国家
環境保護と政策―どうやって結びつけるか?
発展志向国家―第三世界から第一世界へ
比較を試みる―異なる国家モデルは存在するか?
政府経営―経営戦略の妥当性



著者等紹介

レーン,ヤン=エリック[レーン,ヤンエリック] [Lane,Jan‐Erik]
1946年生まれ。スウェーデン・ウメオ大学卒業後、同大学でPh.D.(政治学)を取得。ウメオ大学教授、オスロ大学教授、ジュネーブ大学教授などを経て、現在、ドイツ・フライブルク大学客員教授。専門は政治学

稲継裕昭[イナツグヒロアキ]
京都大学法学部卒業。京都大学博士(法学)を取得。姫路獨協大学法学部助教授、大阪市立大学法学部教授、同法学部長などを経て、早稲田大学政治経済学術院教授。専門は政治学、行政学、人事行政学、地方自治論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

政府はどうやって国民にサービスを提供しているのか? 「経営」の観点から政府の働きを理論的に概観する、新しいタイプの教科書!ニュー・パブリック・マネジメントが登場して以来、伝統的な行政学では十分にはカバーできない公共サービスが増えてきた。本書は、公共経営論や行政管理論のさまざまなモデルやアプローチを政府経営の観点から概説する画期的なテキスト。民間経営と政府経営の違い、政策ネットワーク、市場化モデル、環境保護に関してなど、丁寧に説明する。

訳者はじめに

序文



序章 公共経営は民間部門経営と異なるか?

 1 はじめに

 2 政府による決定――政策,法律,金

 3 経済VS政治

 4 重要な制限――法の支配

 5 政府経営が抱える未解決の問題

 6 公共圏――公と民を超えて

 7 結論



第1章 公式組織モデル――非公式な組織の重要性

 1 はじめに

 2 ウェーバー・モデルあるいはウィルソン・モデル

 3 官僚制モデルの主張

 4 官僚制モデルへの批判

 5 行政学の反論

 6 第三の見方――バランスをとる組織としての官僚制

 7 重要な問題――どのような場合に官僚制組織が優れているのか?

 8 公式組織の現代化――地方分権,地方分散,権限移譲

 9 官僚制――次善の策としての組織形態?

 10 eガバナンス

 11 フラットなポスト官僚制組織

 12 地方政府の変容と官僚制

 13 結論



第2章 情報非対称性モデル――本人=代理人の観点

 1 はじめに

 2 代理人との契約

 3 エージェンシー関係におけるエフォート

 4 チームおよびチーム生産

 5 政府経営における本人=代理人のフレームワーク

 6 結論



第3章 政策モデル――公共経営はどれくらい合理的か?

 1 はじめに

 2 政策合理性――完全モデル

 3 マクロ合理性――公共経営の計画立案の側面

 4 限定合理性

 5 組織化された無秩序

 6 ミクロ合理性――公共選択モデル

 7 最重要問題――合理性は政府内で実現可能か?

 8 政策立案における合理性をこえて

 9 結論



第4章 実施モデル――アウトカムを公共経営や公共政策へ持ち込む

 1 はじめに

 2 実施の問題

 3 実施モデル

 4 入れ子ゲームとしての政治

 5 連合としての実施

 6 鍵となる問い――実施は自己達成され得るか?

 7 実施が自然に沸き起こることは決してない

 8 結論



第5章 独立エージェンシー――効率性を最大化する

 1 はじめに

 2 英国の経験――クアンゴ,NDPB,執行エージェンシー

 3 諸外国でのエージェンシー化

 4 「シーソー上でのテント生活」

 5 鍵となる問い――政策はサービス提供から分離できるか?

 6 同じ課題を抱えるさまざまなエージェンシー

 7 結論



第6章 政策ネットワークモデル――官民パートナーシップの良い点と悪い点

 1 はじめに

 2 官民パートナーシップの異なる様態

 3 ガバナンスにおけるネットワーク――賛成論と反対論

 4 重要な問い――政策ネットワークとインセンティブ

 5 結論



第7章 市場化モデル――政府は内部市場と公共調達をどのように使い分けるべきか?

 1 はじめに

 2 入札

 3 内部市場――買い手と売り手

 4 内部市場の強みと弱み

 5 公共調達

 6 中核的問題――生産コスト対取引コスト

 7 結論



第8章 戦略としての企業化――公共企業を変革する

 1 はじめに

 2 古典的欧州モデルと米国モデル

 3 公共経営における私法の適用

 4 公共経営とコーポレート・ガバナンス

 5 インフラ向けの新しい地域市場・国際市場

 6 リスクと複雑化を減少させる――インフラにおける官民パートナーシップ

 7 民営化――管理についての課題

 8 結論



第9章 本人と代理人――公的規制

 1 はじめに

 2 伝統的公的規制――参入規制

 3 新しい公的規制――製品に関する規制

 4 規制とリスク

 5 規制の形態

 6 規制における信頼と自律性

 7 英国の規制国家――病理学?

 8 規則とインセンティブ――公的規制の限界

 9 結論



第10章 多次元ガバナンス――地域の二側面を取り込む

 1 はじめに

 2 内部の地域化と外部の地域化

 3 多次元ガバナンスの鍵となる要素

 4 多次元ガバナンスの理論および概念

 5 EU地域主義――国内政治と国際政治の融合

 6 規制メカニズムとしてのEU

 7 地域または全世界レベルのガバナンス

 8 多次元ガバナンス――権限委譲や積み荷降ろし以上のものか?

 9 政策ネットワークとしての地域主義――ローズ氏の最終弁明?

 10 結論



第11章 社会保障の管理――支払い不能問題

 1 はじめに

 2 ルールに焦点を当てた管理

 3 ワークフェア――社会保障に努力と裁量を導入する

 4 集権的または分権的管理

 5 社会保障の大きな問題――支払い能力

 6 年金の難問

 7 分配――政府経営の基本的作業

 8 結論



第12章 政治と法学――法と国家

 1 はじめに

 2 法と経済学,法実証主義,実用主義

 3 基本的な未解決問題――規範性とは何か?

 4 法の定義

 5 国家イコール法

 6 国家と裁判官

 7 政治家としての裁判官

 8 法の自律性

 9 道徳と規範性

 10 有力な正義論――ロールズ対ポスナー

 11 新制度論

 12 結論



第13章 環境保護と政策――どうやって結びつけるか?

 1 はじめに

 2 環境保護と政策

 3 2つの環境保護政策原理

 4 政策の環境保護的側面

 5 環境汚染の主要タイプ

 6 地域的または国際的な環境保護の処方箋

 7 ピグーまたはコース

 8 結論



第14章 発展志向国家――第三世界から第一世界へ

 1 はじめに

 2 開発行政学

 3 経済ナショナリズム

 4 官僚制の例外

 5 グッド・ガバナンス(良き統治)

 6 法による支配あるいは法の支配

 7 結論



第15章 比較を試みる――異なる国家モデルは存在するか?


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