双書エニグマ 道徳的実在論の擁護

著者:菅 豊彦【著】
出版社:勁草書房

商品説明

目次

道徳的実在論と反実在論―二つの自然観
道徳的実在論の基層(知覚の対象;自然言語と実践的知識の優位)
事実と価値―「厚い」価値概念と投影説批判
道徳的動機と理由の空間―「理性と欲求」の二元論批判
人格の概念と価値の空間―自由と責任
価値の知覚と実践的推理―エートス(人柄)論の視点から



著者等紹介

菅豊彦[カントヨヒコ]
1941年愛媛県に生まれる。1968年九州大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程中退。現在、九州大学大学院人文科学研究院教授



出版社内容情報

アリストテレスやウィトゲンシュタインを手掛りに、近代科学の世界観に抗して、道徳の実在論を擁護する。二千年の時を超えて甦る真実。

現代の哲学者の多くは近代科学に範をとった世界観を受け入れ、美的価値や道徳的価値はこの自然世界に存在しないと考えている。これが(道徳的)反実在論である。これに対して著者は、言葉を通して開かれる世界こそ実在と捉える立場から、概念能力と知覚の役割を重視し、道徳や価値の実在論をめざす。

関連書:同著者『心を世界に繋ぎとめる』(小社刊)


序論

第一章 道徳的実在論と反実在論──二つの自然観
1 ソクラテスの道徳的実在論
2 近世自然科学の自然像と人間像
3 ヒュームの遺産──反実在論の系譜

第二章 道徳的実在論の基層(1)──知覚の対象
1 主観的性質──相対性からの議論
2 「内的スクリーン」説の問題点
3 経験の選言的構造──内的世界と外的世界

第三章 道徳的実在論の基層(2)──自然言語と実践的知識の優位
1 「主-客」分離
2 二つの「客観性」
3 二つの「実在」観

第四章 事実と価値──「厚い」価値概念と投影説批判
1 事実と価値の不可分性
2 「規則に従うこと」の基盤
3 投影説と擬似-実在論
4 価値把握の深化

第五章 道徳的動機と理由の空間──「理性と欲求」の二元論批判
1 ヒューム的二元論
2 反ヒューム主義
3 功利主義批判──意図の分析

第六章 人格の概念と価値の空間──自由と責任
1 自己帰属と他者帰属
2 欲求と意志──責任の帰属
3 価値の空間

第七章 価値の知覚と実践的推理──エートス(人柄)論の視点から
1 アクラシア問題の意味
2 知覚と推理──「実践理性」の再検討
3 「魂の力」──「徳ある人」と「無抑制の人」


あとがき
文献表
人名索引/事項索引




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