内容説明
創薬の社会的使命、責任とは?わが国の創薬研究はバイオバンクなどの基盤整備も十分でなく、創薬研究・創薬産業の急速なグローバル化のなかで、着実に地盤沈下が始まっている。その背後には、薬害事件のために製薬企業に対する日本社会の不信感が強いこともある。しかし、わが国の創薬が世界の人々の健康と福祉に貢献するためには、現在にとどまるのではなく、創薬研究のあり方について、すべての人たちの真摯な議論を始めなければならない。すべての関係者の共同討論の第一歩。
目次
解題―製薬と日本社会
1 製薬産業の社会的意義、創薬研究の推進と規制
2 日本の医薬品開発の課題
3 臨床研究としての創薬研究
4 ヒト組織を用いた創薬研究、バイオバンクのELSI
5 製薬企業と日本社会
著者等紹介
奥田純一郎[オクダジュンイチロウ]
上智大学法学部法律学科教授、上智大学生命倫理研究所所員。専門は法哲学
深尾立[フカオカタシ]
HAB研究機構理事長。筑波大学名誉教授。千葉労災病院名誉院長。専門は移植外科(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)