内容説明
文字がひとつなくなれば、そこで生きた記憶も消える。夢の啓示で生まれた文字、奴隷貿易の暗号だった文字、民族独立象徴の文字、宗教儀式にのみ使われる文字、幼い兄弟がつくった文字、女性たちだけの秘密を守る文字―。世界を旅し、消滅危機に瀕する世界の文字体系83種類に出会い、その歴史と現在を探る。情報伝達を超えた文字の力、その美しさ、そして文字を守る人々の情熱に圧倒される一冊。
目次
AFRICA アフリカ
ASIA アジア
EUROPE AND THE MIDDLE EAST ヨーロッパと中東
SOUTH ASIA 南アジア
SOUTHEAST ASIA 東南アジア
INDONESIA AND OCEANIA インドネシアとオセアニア
THE AMERICAS 南北アメリカ
BEYOND THE ALPHABET アルファベットではない文字
著者等紹介
ブルックス,ティム[ブルックス,ティム] [Brookes,Tim]
英国に生まれ、英国で教育を受ける。2010年に絶滅危惧文字プロジェクトを立ち上げる以前は、ギタリスト兼歌手兼作詞者、サッカーの指導者、ツアーガイド、新聞配達員、ウェイター、英語の教師、フリーランスのライター兼エディター、タバコの葉の収穫作業員をしていた。1980年からは米国の中でも米国の一部とは言いがたいバーモント州に住んでいる
黒輪篤嗣[クロワアツシ] 
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
ひとつの文字にこれほどのドラマがあったとは!
世界中で消滅の危機に瀕する世界の文字体系83種類と、
それが宿す物語、歴史、現在の状況を描く。
文字は単なる情報伝達手段ではなく、生きる証
文字がひとつなくなれば、
何百年も書き継がれてきた、
聖典、文学、手紙、法律文書、知恵、アイデンティティー、
そして、共に生きた記憶――そのすべてが失われる。
文字をつくった人々と、
ときには命がけでその文字を守ろうとした
継承者たちの情熱に圧倒される感動の一冊!
[本書の特長]
1 世界中の消滅危機にある83の文字の歴史と現況を、現地調査に基づきリアリティをもって描き出す。
2 文字の背景を知ることで、古代から現代にわたる戦争や民族弾圧の歴史がわかる。
3 文字の成立にまつわる宗教や神話の情報も多数。
4 眺めるだけでも文字のデザインを楽しめる美しいビジュアル。
[本書に登場する文字]
夢で啓示を受けた文字
奴隷貿易の暗号だった文字
民族の独立の象徴としてつくられた文字
幼い兄弟が考案した文字
駱駝に押される焼き印を元にした文字
大国の抑圧で消滅危機にある文字
女性同士の秘密の会話に使われた文字
わずか4家族で継承し続けた文字
宗教儀式のときだけに使用される文字
一度は弾圧によって消滅しながら子孫たちが復活させた文字
「読まれない」ためにつくられた文字
国宝に指定された文字
シャーマンのための文字……
【目次より】
アフリカ
アジア
ヨーロッパと中東
南アジア
東南アジア
インドネシアとオセアニア
南北アメリカ
アルファベットではない文字
【目次】