内容説明
石川栄耀(一八九三‐一九五五)は、戦前から戦後にかけて日本の都市計画に大きな足跡を残したパイオニア的存在である。本書は、彼の生い立ちから短い晩年までの六二年間の人生を克明に描いた初の評伝である。都市計画はもとより、文学・絵画・音楽やハイセンスのユーモアを愛した石川の高邁な精神性を含め、知識人石川の全人格を可能な限りリアルに描く。
目次
第1章 東北の士族の子―早春の息吹き
第2章 「漱石」になりたかった学生―人文地理・文学・工学
第3章 都市計画のドラマトルギー―名古屋時代‐結婚と外遊1
第4章 都市計画のドラマトルギー―名古屋時代‐外遊2
第5章 区画整理、公園それに祭―夕星を仰ぎ見て
第6章 防空体制、大空襲そして敗戦―一億坪の復興だ!
第7章 戦災復興計画、GHQ、孤独な戦い―どの家のどの部屋にも太陽の光線を!
第8章 未来の夢を瞳に映して
第9章 都市計画と大学教育と―早すぎた晩年
著者等紹介
高崎哲郎[タカサキテツロウ]
1948年栃木県生まれ。NHK記者、帝京大学教授、東工大などの非常勤講師を歴任。作家・土木史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)