内容説明
大長編『源氏物語』の和歌版ダイジェスト。物語のあらすじにも触れ、『源氏物語』の内容がコンパクトに一目瞭然に分かるというプレミア付き。800首近くにのぼる源氏物語の多くの和歌の中から、物語の作中人物が詠んだ歌を、各巻から一首ずつピックアップして解説。物語の進行や様々な場面に応じ、歌がどのように相手の気持ちとの駆引きによって詠み出されるか、その妙所を解いたユニークな書。特に贈答の歌に注目した。
目次
限りとて別るる道の―桐壺更衣
山がつの垣ほ荒るとも―夕顔
空蝉の羽におく露の―空蝉
見し人の煙を雲と―光源氏
世がたりに人や伝へむ藤壷中宮
ふりにける頭の雪を―光源氏
唐人の袖ふることは―藤壺中宮
憂き身世にやがて消えなば―朧月夜
袖ぬるる泥とかつは―六条御息所
神垣はしるしの杉も―六条御息所〔ほか〕
著者等紹介
高野晴代[タカノハルヨ]
1951年東京都生。日本女子大学大学院博士課程後期満期退学。現在日本女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)