八重葎・別本八重葎

著者:神野藤 昭夫【校訂・訳】
出版社:笠間書院

商品説明

内容説明

嵐山からの紅葉狩の帰り、中納言は、琴の音に誘われ、女君と出会い、親しむようになる。しかし、母君の重篤がもとで通いのとだえる間に、女君を俟っていた運命はどのようなものだったか。その巧みな展開を、典雅な文体で味わい深くものがたる。現存五本の翻刻一覧をも付し、伝本・表記の歴史のドラマを明らかにして、物語研究に新たな地平を開く(『八重葎』)。「八重葎」とは同名だが内容を異にする作品。須磨明石の流謫から帰京した光源氏をめぐるもうひとつの隠された物語。蓬、葎の生い茂る女君の邸を訪れたのは、待ちかねた源氏の君と思いきや、はたしてその顛末は。『源氏物語』「蓬生」巻前後の年立に矛盾なく嵌まり込むように、巧みに語られた世界。現存する唯一の本の伝来解明とともに、このような物語が創出される現場に迫る解題を付す(『別本八重葎』)。



目次

八重葎
別本八重葎



著者等紹介

神野藤昭夫[カンノトウアキオ]
1943年、東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。博士(文学)。跡見学園女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

八重葎 やへむぐら

嵐山からの紅葉狩の帰り、中納言は、琴の音に誘われ、女君と出会い、親しむようになる。

しかし、母君の重篤がもとで通いのとだえる間に、女君を俟っていた運命はどのようなものだったか。

その巧みな展開を、典雅な文体で味わい深くものがたる。

現存五本の翻刻一覧をも付し、伝本・表記の歴史のドラマを明らかにして、物語研究に新たな地平を開く。

底本には、紫草書屋蔵『やへむくら物語』(吉田幸一旧蔵、作楽本、滋野安昌書写本)を用いた。当該写本は、菅原夏蔭所持本系統の伝本としては最善本と判断されるものである。



別本八重葎 べつぽんやへむぐら

「八重葎」とは同名だが内容を異にする作品。

須磨明石の流謫から帰京した光源氏をめぐるもうひとつの隠された物語。

蓬、葎の生い茂る女君の邸を訪れたのは、待ちかねた源氏の君と思いきや、はたしてその?末は。

『源氏物語』「蓬生」巻前後の年立に矛盾なく嵌まり込むように、巧みに語られた世界。

現存する唯一の本の伝来解明とともに、このような物語が創出される現場に迫る解題を付す。

底本には、紫草書屋蔵『八重葎』(寶暦九年二月中浣 成章 寛政七年中夏冩之 成孚)を用いた。当該写本は、本作品の現在知られる唯一の伝本である。




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